[そがのやちょうろく]
1905年、曽我廼家五郎に入門。以後30余年間、五郎と辛苦を共にする。とぼけた味に富んだ芸風で、舞台へ顔を出すだけで笑いが起こる天分の持主。名脇役として名を馳せ、菊地寛が劇評で「蝶六は天性の喜劇役者。五郎の演出そのままに動くが、形の面白さ以上の芸を作る名人」と書いたほど。1936年、病をおして舞台に上がるが、倒れる。翌1937年、死去。